「付言事項」は家族へのラストメッセージ!?

遺言書の指定はまず「財産の処分方法」があります。その他には認知や後見人の指定など「身分上の事柄」、「相続人の廃除」「遺言執行人者の指定」などがあります。

それ以外の記述については法的効力はありませんが、特に書いてはならないという事はありません。たとえば、遺言書に法的相続分とは異なる「相続分の指定」の記載をする場合です。

妻に先立たれた父親が、兄弟達に財産を相続させる時に、法定相続どおりではなく、その中で日頃から自分の面倒を見てくれた子に報いたいと思い、多くの財産を継がせる遺言を書いたらどうなるでしょうか。

父親の死後、遺言書を見た他の兄弟は怒り出すかもしれません。また、多く財産をもらう子も戸惑うことでしょうし、それが元で兄弟仲が悪くなることも考えられます。

こういう場合には、「付言事項」を遺言書の最後に書き加えることで、何故そのような遺産分割方法を父親が選択したのかを説明することができます。

父親が世話をかけた子供への負担として財産を多く分けたいこと。そのことで他の兄弟を不愉快にさせるかもしれないが申し訳ないなどと書き込んでおけば、他の兄弟達はすぐに怒り出すことはできないでしょう。親の世話への負い目があるなら尚更です。

気をつけたいのは、生前に抱えていた不満や、相続人に対する悪口などネガティブな内容を書き込むのは避けた方が良いということです。

先ほどの兄弟の話で言えば、「他の兄弟は親孝行をしなかったから世話をしてくれた子供に多く相続させる」など付言事項に書いてしまうと、遺言書開示の場で兄弟げんかが始まるかもしれません。

「子の認知」「遺贈」「相続人の廃除」「遺産分割の禁止」なども付言事項に書き加えることで、相続人の混乱を防ぐことができます。

ただし、理由が長文になる時や、特定の相続人に向けてメッセージを伝えたい時は、遺言書の付言事項ではなく、別途手紙などを添えると良いでしょう。

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