訪問リハビリテーションの問題点【1】量と質の問題

「寝たきり」であったとしても、リハビリを行えば回復の可能性が高い
ということを書きました。

既に「寝たきり」でなかったとしても、リハビリのための通院、通所が
難しいこともあるでしょう。さらに厄介なのは、悪名高いリハビリテー
ションの日数制限(苦笑)。

ですから、リハビリを続ける際には、最終的には、本記事の主題である
「訪問リハビリテーション」を利用することになるでしょう。

訪問リハビリのサービスは、病院と訪問看護ステーションが行うことに
なっていますが、現状では、質、量ともにいくつか問題があります。

まず、最大の問題は「量」の問題。訪問リハビリのサービスが、需要に
対して圧倒的に不足しているということです。

そもそも、介護系事業所の中で、訪問リハビリを行っているところは、
全体の中でも少数派です。このため、ある調査では、ケアプランにリハ
ビリを組み込めないとの答えが75%近くに達しています。

また、ここ1~2年の厚生労働省の介護給付費実態月報を見てみますと、
訪問リハビリの受給者は7万人程度であり、その中で、「寝たきり」に
当たる要介護3以上は半分強程度となっています。介護保険サービス受
給者の中で最下位です。

別にこれは、在宅リハビリを必要とする人が少ないからではありません。
介護保険受給者の中で、訪問リハビリを必要としている方は20万人以
上おられると言われています。訪問リハビリは、医療保険を利用しても
可能ですが、それを考慮したとしても、実際に訪問リハビリを利用して
いる(=利用できている)のは、半分以下でしょう。

次に、提供されるリハビリの質の問題があります。訪問看護ステーショ
ンとは、あくまで看護、介助が主体。リハビリの経験を持った看護師さ
んが少ないうえに、事業所で働く理学療法士や作業療法士の数も少ない
し、事業所間におけるリハビリの質の差を懸念する専門家もいます。

そして、訪問リハビリのケアプラン作成には、3か月に一度、医師の指
示書が必要なのですが、この医師が必ずしも「かかりつけ」ではなく、
3か月という期間もあって、適切なリハビリの指示が出せていないので
はないか、という問題です。

いずれの問題も行政の対応が必要ですが、適切に対応したとしても、と
ても一朝一夕で解決できるものではありません。特に「量」の問題は、
重大です。一刻も早い対応策が必要となっています。

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