葬儀費用の価格表は提示されて当然

少し前までは、葬儀の明細書も見積書もなく、価格表も存在しないとい
う葬儀社が多くありました。また、明細書があったとしても「葬儀一式」
という項目のみで、祭壇にいくらかかったのか、花代はいくらなのか、
そして人件費はどうなっているのか、細かい算出などはなく不明瞭なも
のでした。

式の前に見積書を提示する葬儀社の方が珍しかったくらい。だいたいは
打ち合わせの中で、大まかな金額を提示するというシステムがまかり通
っていました。100万単位の金額が動く仕事にしては、あまりに杜撰
でおかしい状態。ひどい時には、担当者によってその提示金額が違うと
いうこともあったようです。

しかしこの10年で、こういう不透明な葬儀費用は大手の葬儀社を中心
にしてかなり改善されてきています。現在では、ほとんどの葬儀社が見
積書を提出するようになりました。最近はインターネットの葬儀社のホ
ームページなどでも価格表示をしているところがあります。

オンラインサービスで、顧客ごとの状況を考慮して見積書を作成すると
ころも増えているようです。各葬儀社が葬儀費用を公開することによっ
て、他社も価格を意識するようになり、対抗して価格を表示します。

そうするうちに他社より安い金額で提示して、消費者の興味を自社に向
けようとし、価格破壊が起きました。格安葬儀を堂々とアピールする葬
儀社も出現し、価格競争はますます激しくなる一方。その中でもインタ
ーネットを使って宣伝する葬儀社は、価格ばかりが強調されがち。

ですから、消費者はその数多い情報の中から、信頼のおける事柄を選択
して行かなければならず、情報過多に悩むことにも・・・。

しかしここで疑問が起こります。価格の安さで葬儀社を選んで、果たし
て満足のいく葬儀ができるのでしょうか? 確かに価格が安くても良心
的な葬儀社もあります。しかし価格を安くして葬儀自体を粗末なものに
されたのでは、悔いが残ります。

高額な請求が来るのも困りますが、価格だけに注目せずに葬儀社をよく
吟味することが大切。また見積書は統一されていないので、各社の見積
書の細目に注意することが大切です。

葬儀というものは人生で幾度も執り行うものではないので、遺族は比較
のしようがないことも確か。一応の目安としては、「総額○○万円のセ
ット料金、追加料金一切不要」とあった場合、そのセットに何が含まれ
ているかを細かくチェックすることが重要。セットの中には「祭壇・柩
・骨壺・旅立ち衣装・・・」など細かく提示されています。

しかしその中に金額の変動する返礼品や料理、寺院へのお布施などの料
金は含まれていません。見積もり書の中でそれらに触れられていない時
は、追加料金となるのか担当者に確認してみてください。良心的な葬儀
社であれば細かく説明してくれます。葬儀社との信頼関係を築くことが
トラブルを防ぐ良策です。

葬儀価格の混乱を回避するには、価格体系の標準化が必要になってきま
す。その標準化こそが、葬儀社全体の信頼を取り戻し質の向上にもつな
がって行くことになるでしょう。

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