そもそもエンディングノートっていったいどんなもの?

ドキュメンタリー映画『エンディングノート』などで注目され、中高年向けの雑誌でも特集が組まれるなど「終活」の要としてエンディングノートの認知度が高まっています。とはいえ、具体的にどういうものなのかよく分からないという方もいらっしゃると思いますので、エンディングノートについての基礎知識をご紹介しようと思います。

「自筆証書遺言」、所謂「遺言書」は財産の処理の仕方や後見人の指定などについて法的な効力を持つものです。財産争いがあった時などに、定められた条件を満たした遺言書があればその内容が優先されます。「自筆証書遺言」は、ボールペンなどの簡単に消すことができない筆記用具で、自筆で書くことが必要な他、様々な決まりがあります。

ちなみに「遺書」と「自筆証書遺言」も違いますので誤解がなきように。

一方エンディングノートには法的な効力はありません。例えば財産の分与の仕方などを書いてあってもそれはあくまで「希望」であり、裁判になった時に効力を発揮することはないのです。しかし、それゆえに決まった書式などはなく、鉛筆で書いてもパソコンで打ってもかまわないのです。

では、エンディングノートを書くことの目的とは何でしょうか?

一つには、自分が突然死んだ時、あるいは認知症などで意思疎通ができなくなったときに備えて遺産などの整理をどうしてほしいか、どのような葬式をあげてほしいか、誰に葬式に参加してほしいかなどの希望を書いておくことです。

上述の通り、法的根拠はありません。しかし、家族に対するメッセージにはなります。よほどのことがなければ、残された家族もできる限りエンディングノートに従うような方向で考えてくれるはずです。

或いは、病気になったときにどうするか等を記すこともあります。主治医がいる病院や名前、危篤になったときに延命治療を希望するか否か、場合によっては臓器を提供する意思があるかどうかなどについて。

そうした、何をどうしてほしいかということ以外にも、自分の人生を振り返る「自分史」を記すという意味もあります。それは、自分がどういう人間であったのかを自分自身で見つめるとともに、家族に知らせるということでもあります。

自分の死後、家族にはどうあってほしいかという「遺訓」を記しておくという方もいるようです。

エンディングノートには決まった形がありませんので自由に書いていいのですが、何をどう書けばいいのか迷うという方もいると思います。以前は普通の大学ノートや日記帳などに記すしかありませんでしがが、最近では、何をどうかけばいいのかを指定してある定型のエンディングノートも発売されているようです。

シンプルな作りのものから、細かく書くべきことが指定されたものまで様々な種類があるので、一度書店で比べてみてはどうでしょうか?

地方自治体によっては、役所でこのようなエンディングノートを無料配布しているところもありますので、わざわざ買うのはちょっとという方は問い合わせてみてください。

エンディングノートをつけるときに大切なのは、ご家族や菩提寺の住職と相談しながら書くということ。自分ひとりで書いていると前後で矛盾が出て家族を惑わせたり、いらぬ財産争いを起こす可能性も考えられます。

また、菩提寺が遠くにあるという場合は、そのお寺以外からお坊さんを呼んでも問題ないか、宗派は合わせるべきかなどをお墓参りのついでにでも相談してみるのがいいでしょう。今の墓地を併設したお寺というのは、ほぼ営利団体。自分の身入りが減ることに反発する商売熱心なお坊さんもいるので、自分の死後にそうしたことで揉めないようにしておくのがベストです。

関連記事

ページ上部へ戻る