家族だけで自宅介護ができるのは3年が限界!?

脳梗塞、脳出血などの脳血管系疾患を総称して脳卒中といいます。医学
的な治療法が確立されていない頃は、日本人の死因の第一位を占めてい
た脳卒中ですが、現代では適切な治療を施せば、生命を救う率を高める
ことができるようになりました。しかし、脳卒中にかかる割合は減って
いません。それが意味するところはおのずとわかるように、脳卒中後遺
症者が増えているということ。

ある人のお話です。家族関係の良い家族で、そこのお父さんが脳卒中で
倒れました。脳の損傷は広範囲に広がっており、手術しても助かる見込
みが薄いと医者は家族に言い渡しました。しかし、諦めきれなかった息
子さんはほとんど懇願するように医者に手術してほしいと頼みました。

幸運なことに手術は成功し、お父さんは命をとりとめました。息子さん
は大変喜んだといいます。しかし、お父さんの半身には重度の麻痺が残
りました。障害を負っても家族には大切なお父さんであることに変わり
はありません。家族は自分たちの力で在宅で介護することを決め、3年
間もの間頑張りました。

さて、3年後の息子さんの心境はどう変わったでしょうか。病気にかか
って手術をうけるときは心の底から「助かってほしい」と思ったといい
ます。でも今では「あの時に死んでいてくれていたらよかった」と思っ
ていると言われました。

どちらも息子さんの本心です。

介護を頑張ろうと思う心は、在宅介護をする上では必要です。しかし、
介護は育児と違っていつまで続くかがわかりません。体力、精神力に加
えて、ある程度の財力も必要になります。自分たちだけで介護の責任を
負わなければいけないと考えていると、非常に精神的にしんどい思いを
してしまいます。

気持ちだけでは長い介護生活は乗り切れないことを理解しておく必要が
あります。介護サービス事業所の介護職は家族ではありませんが、家族
と同じくらい要介護高齢者の人生のことを真剣に考えています。そうい
った介護職とコミュニケーションをうまくとっていくことが、これから
の家族介護の姿といえるでしょう。

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