本人の自立を助けるための準備と心構えはどうしたら?

介護とは何でしょうか。本人ができないところを助けてあげる。食事を
食べさせてあげるとか、オムツ交換をしてあげるとか、体を洗ってあげ
るなど。たしかにそれも立派な介護です。しかし、要介護になってもす
べてのことができなくなわるわけではありません。本人が自分でできる
ことがあります。また、今はできないけれど介護者が機能回復の視点を
もって関わればできるようになることもあります。

介護の初心者で、かつ熱心で心優しい人は過剰に手をかけすぎる傾向が
あります。そうすると、本人の自尊心がどんどん失われていくことにな
るのです。体と心は繋がっています。体が元気だと心もウキウキします
し、心が沈んでいると体調も悪くなります。

本人にできることはしてもらう。そうして本人の自尊心(プライドとい
ってもよいでしょう)を回復させることも介護者がもっておくべき視点
なのです。どこまで介護して、どこまでを本人にまかせるかというのは
微妙なさじ加減が必要ですし、一つの決まった正解はありません。時間
(朝、昼、晩)、空間(自宅、デイサービス、病院)、相手(家族、友
人、介護事業者)といったさまざまな条件の組み合わせで異なります。

このように介護に携わった当初は、非常にアンバランスな思考をしなけ
ればならず、難しさを覚えるものです。これには慣れていくしかありま
せん。自転車に乗るのと同じ原理で、最初は大変ですが、コツをつかむ
とあとはなんとかなるものです。

さて、本人の自立を助けるためにはまず環境を整備してあげる必要があ
ります。手すりがあれば、人の手を借りなくても起き上がりや立ち上が
りができます。歩けなくても立つことができる人なら、ポータブルトイ
レを使用して、日中に介護者がいなくてもトイレが自立できるかもしれ
ません。排泄が自分でできるかどうかが在宅介護の分かれ目とも言われ
ています。

そして次には正しい体の使い方を教えてあげることです。起き上がりが
自分でできることが、寝たきりにならないための必要条件です。今まで
何万回と繰り返してきた起き上がり動作が、障害者になるとうまくでき
なくなります。起き上がりや立ち上がりの原理を知っていると本人の自
立の助けになりますし、介護者も楽に介助できるようになります。

まずは「環境の整備」と、「起き上がり、立ち上がりの(介助)方法」
を覚える。そこから介護ははじまると言ってよいでしょう。

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