最近次第に高まってきている相続への意識

この1年ぐらいの間に、相続に対する一般市民の方達の意識が、急激に変化してきているようです。税理士法人に寄せられる相談の数を見ても、10年前の実に3.5倍となり、さらに増加傾向にあります。そしてその数は来年以降も増えることでしょう。

このような相談件数の急激な増加の訳は2つあります。まず一つ目は、日本の税制が変わったことです。平成22年12月16日に閣議決定された「平成23年度税制改正大綱」では、相続税および贈与税に関する大改正が盛り込まれました。その変更の時期は平成27年度以降に先送りされてしまいましたが、相続税および贈与税の増税という大きな潮流に変化はありません。

課税強化が実現すると、相続税対象者が現在の2倍以上になると予想されています。この大幅改正がされる前に、相続のことをしっかりと考え、知っておこうという方達が増えているのです。よって大幅改正まで相談に訪れる方の数は増えると思います。

相談件数の急激の増加の理由、その2つ目は、2011年3月11日に起きた東日本大震災の影響です。あの未曾有の大災害のあと、税理士法人に相談に訪れる方達の口から、「万が一」という言葉をほとんど聞かなくなりました。

平穏無事に生活していた我々日本人は、「今日が終われば明日が来る、日々その繰り返し」と考え生きてきました。親や身内の不幸はあくまで「万が一」の出来事だったのです。あの日までは・・・。

ところがあの大震災の経験で、「今日の次に明日が来るとは限らない」と多くの人が感じたのだと思います。そしてあの日以降、相談に訪れた方達が「万が一」の代わりに口にするようになったのは「今度、何か起こったら・・・」という言葉。

災害や不幸はいつ自分達に降り注ぐか知ることはできません。そういうことが起きてからでは遅いのです。起きる前に出来る限りのことをやっておく。そのような考え方をするようになったので、いつか来るであろう「親の他界=相続問題」を考えるため、相談に訪れる方達が増加したと税理士界では考えています。

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