「寝たきり」からの回復は可能か?

前回、「寝たきり」の問題は、「寝かせきり」による廃用症候群による
ところが大きいことを書きました。

とは言え、脳卒中や骨折の後は、当然ながら、機能回復のためのリハビ
リテーション(以下リハビリ)が行われています。しかし、それでもな
ぜ「寝かせきり」「寝たきり」となってしまうのでしょうか?

医学的には、実際の病気や怪我の治療が終わった後は「回復期」と定義
されていますが、この時期のリハビリが最も効果的なのは、たとえ専門
家でなくても、容易に想像がつくこと。

しかしながら、こと高齢者の場合ですと、この回復期のリハビリは必ず
しも十分に行われるとは限りません。

これには、病院に問題があります。

長期にわたるリハビリを行っていく余裕が、設備面、人員の面でないこ
とがあります。おまけに、悪名高い医療保険のリハビリ日数制限もあり
ます。

また、患者さんの経済的事情や、早く家に帰りたいという希望もあるで
しょう。

そういう理由で、回復期のリハビリが不十分なまま退院となり、「寝か
せきり」そして「寝たきり」という事態に陥ってしまうのです。

とは言え、回復期のリハビリが行えなくても、その後にしっかりとリハ
ビリを行えば、体を動かせるようになるようです。少なくとも、改善す
る希望を持つことができます。

とある調査によると、骨折で手術を受けた平均80歳代の高齢の患者さ
ん達で、回復期のリハビリが不十分なまま退院したとしても、自宅での
リハビリによって、(あくまで調査対象者中割合ですが)患者さんの概ね
半数以上が、日常生活に必要な動作を自力で行うまでに回復しており、
その割合は、病院で回復期リハビリを受けた患者さんと比べて、決して
悪い成績ではありません。

そして、たとえ一度「寝たきり」になった場合でも、その後のリハビリ
によって、少なくとも「回復の希望が持てる」のは間違いのない事実。
しかし、「寝たきり」状態から体を動かせるように回復するまでには、
大ざっぱに言って、「寝たきり」期間の3倍の時間が必要になるとか。

ですから、「寝たきり」になったとしても、あきらめずに、できるだけ
早い時期にリハビリを開始すべきだといえるでしょう。

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