リハビリの望ましいタイミング

現在の日本では大腿骨頸部骨折や骨粗しょう症、脳卒中などの脳血管疾
患により、高齢者が寝たきりになるケースが多いですが、実はこれらの
病はきっかけに過ぎず、むしろ入院中に過度に安静に過ごした結果、筋
肉や関節が凝り固まってしまう廃用症候群が寝たきりの真の原因なので
す。

従って、一時的にベッドでの静養生活を強いられても、早期にリハビリ
を始めれば、寝たきりを防ぐことも可能です。前述の大腿骨頸部骨折で
は、早い段階でリハビリに着手した高齢者23名全員が、病気が回復後、
健康状態がその後も悪化することなく、むしろ改善した方もいたとの報
告があります。

骨粗しょう症と脳血管疾患の場合でも、1割から2割の方で症状が悪化
してしまいましたが、早期にリハビリを行って高い効果を得ています。
なお、この報告は要介護認定更新において定期的に健康状態をチェック
したものですが、悪化した理由としては、リハビリ終了後から要介護認
定更新まで時間があり、その間に新たな疾患を伴うなど様々です。

廃用症候群を防ぐために、退院後の訪問リハビリは大切で、その開始時
期は早いに越したことはありません。高齢者の場合、たった1日でもベ
ッドに寝たままで過ごすと、筋力が1.5%~3%も低下してしまい、
寝たきりの状態が三週間に及ぶと筋力は半分になってしまいます。

ただし、既にベッドでの静養生活が長く、廃用症候群が進んでしまった
としても、決して手遅れということはなく、訪問リハビリにより少しず
つ歩いたり、筋肉を動かすことは効果的なのも事実です。

実際に病院における回復期リハビリが不十分なまま退院され、自宅に戻
って日々の自主トレーニングに熱心に取り組んだ結果、次第に運動機能
が回復し、元通りの健康状態を取り戻したというケースもあります。

なお、廃用症候群が進み、寝たきりを強いられている方が、再び自分の
足で歩くことができるようになるのは、おおよそ3倍の時間がかかると
言われています。つまり、もし4ヶ月間を寝たきりで過ごしていた方は、
リハビリを通じて回復するまでに1年が必要になります。

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