自宅でのリハビリを成功させる秘訣

老化が進むと足腰が弱まるのは当然ですが、病気やけがなどを患えばな
おさら歩行や身の回りの雑務など、ごく普通な日常の動作ですら思うよ
うにいかなくなるものです。

不自由さや痛みに気持ちが滅入って、ベッドに塞いだり、外出を拒んだ
りすることが、老人が寝たきりになる典型的なパターンと言えるでしょ
う。そこで寝起きや歩行など、日常生活における基本的動作(ADL)
を問題なくこなせるような体力の維持が必要となりますが、そのために
は必ずしもスポーツジムにあるマシーンなどで日々鍛えることが必要で
はないのです。

むしろ、自宅の中を歩いたり、階段を上がったりすることを少しずつで
も続けることが、足腰の筋肉を強化し、関節の柔軟性を保つのに重要と
なってきます。

大正・昭和・平成にかけて活躍し、多くの小説やエッセイを残し、かつ
着物デザイナーとしても有名な宇野千代さんも、毎日、家の中を数百歩
は歩くことを欠かさなかったと言います。

彼女の言葉にも、「人間とは動く動物である。生きるとは動くことであ
る。生きている限り毎日、体を動かさなければならない」とあり、特別
に体を鍛えなくても、自宅でも小まめに体を動かすことで腰痛や膝の痛
みなど無縁で、風邪一つ引かない強い身体が維持できたと残しています。

理学療法士などが自宅で行う訪問リハビリテーションにおいてもあくま
でもADLの向上を目的とし、ベッドから起き上がったり、ドアを引い
たり閉じたりする動作により運動能力を伸ばしていきます。従ってチュ
ーブやタオルなど動作を補助する簡単な道具は用いますが、その他に特
別なマシーンなどは必要ありません。

また訪問リハビリでは、身体を動かすだけでなく、自宅における日常生
活を通じたリハビリを成功に導くために、例えば段差のない室内、ベッ
ドからトイレまでの距離の短縮化、動線の整理など、介護のプロフェッ
ショナルが高齢者に優しい生活空間の創造に向けてアドバイスしてくれ
ます。

このように様々な角度から高齢者の自立を支えていくことができれば、
高齢者も寝たきりにならず、日常の身の回りのことを自分で行える生活
に復帰できる日も近づいてくるでしょう。

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