退院後のリハビリを成功させるためには?

高齢者が病気やけがにより、床に伏せがちな入院生活に甘んじていれば、
瞬く間に身体機能が損なわれ、一週間の内に使わない関節や筋肉が動か
なくなってしまいます。そのためにも回復期リハビリ病棟における専門
的なリハビリが寝たきりを回避する鍵になりますが、実際は多くの高齢
者が身体機能の完全回復を待たずして、退院を迫られています。

退院後は引き続き通院や訪問によるリハビリがなされますが、本人や周
囲の努力も空しく床に伏せる状態へ容易く戻ってしまいますが、これは
退院時の身体機能の回復レベルがその後のリハビリの成果を大きく左右
しているからなのです。

そもそも、それぞれの高齢者の体力や筋力による違い、リハビリ効果の
個人差などから、回復期リハビリ病棟から退院する際の見極めは一筋縄
にはいかないものです。従って、退院が完全な身体機能を取り戻してか
らの人も8割程度の回復の人も、或いは残念ながら手厚い自宅介護が前
提となる人もバラつきがあるのです。

病院側としては、リハビリの成果が一様ではないので、あまり回復が芳
しくなくても本人の潜在的な体力の限界とみなし、そこに医療スタッフ
不足や入院日数の上限など複雑な理由が絡み合うので、早期に退院を促
すこともあるのです。

一例としては、高齢者の寝たきりのきっかけとなる確率が高い大腿部頸
部骨折では、完全に回復して元通りに歩けるようになってから退院でき
るのはほんの一握りに過ぎず、多くの場合、身体機能がワンランク落ち
るのを免れないと言われています。

このワンランク落ちた身体機能とは、日常生活の何割かに支障が出るこ
とで、例えばこれまで普通に歩行していた人が杖を用いるようになり、
杖を用いていた人が自宅に引きこもりがちになるようになり、もともと
引きこもりがちであった人が介護者のサポートが必要になったり、最悪
なケースでは寝たきりになったりしてしまうのです。

退院後のリハビリを成功に導くためにも、退院のタイミングがポイント
となりますが、同時に潜在的な体力の個人差や医療システムからみてそ
の見極めは極めて難しいと言えるのです。

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