三段階の治療プロセスに潜む寝たきりの原因とは?

けがや病気により、たとえ高齢者が寝込んだとしても、早い段階から徐
々にリハビリに着手することで、寝たきりを阻止することが可能です。

しかしながら、実際の医療現場では、時機を見てリハビリがなされず、
結果として自力で立ち上がるには手遅れとなり、寝たきり老人の数を増
やしているのです。

それではなぜ、病気やけがから回復しつつある老人に対するリハビリの
機を逸してしまうのでしょうか。その原因としては、現代医療における、
「急性期」、「回復期」、「維持期」の三段階に分かれた治療プロセス
にあるといえます。

高齢者にとって、足の付け根や太ももの骨(大腿骨警部)の骨折、あるい
は脳卒中は、治療のタイミングを逸すると後遺症が残ったり、身体機能
へのダメージにより日常生活に支障をきたしたりすることがあります。

老人がこれらの疾患を患った時、何よりもまず大学病院や総合病院など、
いわゆる「急性期病院」にて緊急の治療を受け、症状が落ち着くまで経
過患側となります。「急性期」と呼ばれるこの時期は、治療も一命を取
り留めることが先決であり、損なわれた身体機能の回復を目指してリハ
ビリを始めるのは、それに続く「回復期」や「維持期」からとなります。

急性期病院からリハビリを主眼とした回復期リハビリテーション病棟へ
移されてからが回復期にあたり、そこではリハビリ担当医師の診断の下、
再び支障なく日常生活が送れるように、患者一人一人に最適なリハビリ
テーション計画に取り組むことになります。それ以降は、リハビリの成
果が伴わず、他の病院や介護施設に移る老人を除けば、退院後に自宅療
養生活が始まります。

病院での集中的なリハビリによって取り戻した身体機能をそのままの状
態で維持するには、退院後のこの維持期におけるリハビリが重要になっ
てきます。そこで、本人は勿論、介護にあたる家族も、維持期における
正しいリハビリのあり方を熟知しておく必要があるでしょう。

なお、維持期のリハビリには医療保険制度(外来や訪問によるリハビリ)
と介護保険制度(通所や訪問によるリハビリ)が適用されますが、介護
認定を受けていれば後者が優先されます。

寝たきりのきっかけとして注意が必要な脳卒中の場合、約6か月を目安
として病院で集中的に回復期リハビリを実施して身体機能を取り戻し、
その後は保険制度を上手く活用しながら外来や訪問などのリハビリを通
じて、体力を維持していくのが望ましいのです。

大腿骨頸部骨折の場合は、まず急性期に人工骨頭を入れるなどの手術を
してから、徐々に回復期リハビリを通じて、再び歩行可能になることを
目指していきます。

関連記事

おすすめ記事

ページ上部へ戻る